2009年 07月 07日
文化の割れ目 〜その45〜 |
言ってしまえば、僕なんかは、音楽のバ—タ—みたいなモンである。
音楽作家が居て、僕の様な存在がある。
今回から続く、このシリーズは、僕が直に接したことがある、
日本の音楽家についての、僕なりの勝手な考察や思入れなんかを書いて行きたいと考えている。
まず、第一回目は、曽我部恵一さんのこと。
現在彼が、曽我部恵一バンドとして、活きの良い、
且つ深いシンプルなロックミュージックを鳴らしているのは、
既に御存じの方も多いことでしょう。
曽我部恵一バンドの音楽は、第一に、解りやすく、
間口が広く、それで深い処で鳴っている、と僕は感じている。
そもそも、僕が曽我部さんの音楽に初めて触れたのは、
09年現在では再結成された、サニーデイサ—ビス時代の音源から。
忘れもしない、あの1stアルバム「若者たち」のCDジャケット。
鮮烈だった。
下手するとただの懐古的アプローチに映るやもしれない、でも、
1stアルバムという挨拶盤としての、彼等の狙いは、実に希有で、
かく言う僕も、すぐにサニーデイの虜に成ってしまった。
僕が田舎から都会に出てきて、ある日の夜に、
僕は曽我部さんと初めて
お話させてもらった。
僕は出来れば「曽我部恵一」自身に成りたかった男なので、
心臓が止まってしまうかと思うくらい、緊張したし、
とても嬉しい出来事でもあった。
古い音楽を取り入れる事が出来たのも、
斬新な手法の音楽を自分に染み入る事が出来たのも、曽我部さんの影響下に過ぎない。
そんな永遠なる、僕のこゝろの師であり、ファースト オピニオンである。
サニーデイ サービスの頃リリースされたレコードは、全て名盤。
「若者たち」「東京」「愛と笑いの夜」「サニーデイ サービス」「24時」「mugen」「LOVE ALBUM」。
ある時は未熟で行き場のない若者のやるせなさを、
ある時は都会で生きる者の心象風景を、
ある時は一夏の出来事をぎゅっと濃縮した夜毎の刹那を、
あるときは旅するこゝろを、
ある時は青春の混沌を、
ある時は日帰り旅行のメロウネスを、
ある時は世俗のセックスを。
時代を創ったサニーデイサービス。
その後、バンドは解散し、曽我部さんはソロ活動に転向。
機会があり、僕は曽我部さんとちょくちょく逢う様な仲になっていた。
一緒にお酒を飲んだり、イベントに出てもらったり、PVに出させてもらったりと、
イチファンとしては夢の様な時間を過ごさせて頂いたのです。
曽我部さんからは、たくさんのことを学ばせて頂きました。
俗っぽさから、甘酸っぱさ、更には男としての某まで。
大きい男です、曽我部さん。
本当に曽我部さんが居てくれるから、今現在の自分が居るんだな、と
節々で実感してるのです。
日本屈指のメロディーメイカー。
ハードなスケジュールをこなし、輝き続ける曽我部さん。
身体が心配なので、あまり頑張りすぎないでもらいたいです。
by green-ball
| 2009-07-07 15:47
| 音楽