2009年 09月 03日
文化の割れ目 〜その48〜 |
さて、5人目のゲストです。
いわずもがな、サンボマスター山口さん。
音楽の「お」の字を齧っている方には知らない方はいませんね。
山さんと初めて逢ったのは、5年程前の京都でのこと。
当時御付き合いしていた恋人にフラれた僕は、
傷心旅行と称して銀杏BOYZのレコ発全国ツアーについて行ってた。
僕が合流したのは、京都、神戸の2カ所。
銀杏BOYZとサンボマスターの2マンライブ。
京都の由緒正しきライブハウス「たくたく」の、独特なるムードの
楽屋にて初めて挨拶して頂いた。
やっぱり何処か、そして、こう見えても引っ込み思案な私は、
例によって空白の時間を過ごす。
要するに山さんと距離を取ってしまったのだ。
で、本格的に仲良くなったのは、2年ほど前からだ。
山さんもやっぱり、群を抜いての音楽愛に溢れたお方。
当店に来店頂くと、尋常じゃない量のアナログ盤を両手いっぱいに抱えて帰る。
00年代を象徴するバンドであるサンボマスター。
プリミティヴ/肉体的、と言う形容がこれほどピッタリな方もおらへんのん。
餅は餅屋という言葉がありますが、音楽屋は、やっぱり音楽屋。
音楽を仕入れて、自分の身体に取り込み、排泄物として出す。
しかも一番美しいカタチに。
さらに一番優しいキモチに。
人間の持ちうる創造性や祈りを力づくでもねじ込ませて、
大爆発させてくる、山さん。
僕はね、山さんはね、誰よりも思い込みが強い人なんじゃないかなぁって思うの。
勿論、良い意味でだよ。
人間、何かコトを起こす取っ掛かりの時に一番必要だと思うのはね、
技術でもないし、金でもないし、体制でもないし、
思い込みなんじゃねぇかなぁって思うのよ。
技術は練習すれば身に付くし、お金が欲しけりゃ働きゃいいし、
体制だって後からついてくる。
そんな中で、一番手に入れにくくて、尚かつ、一番必要で重要なのは
思い込みだな、って僕は思うのです。
これだろ、っていうハッキリとした思い込みがなければ、
コトは始まんないし、迷っちゃう。
それをちゃんと持っているなって思うんだ、山さんは。
これはもう、揺るがないでしょう。
先日、山さんは「新しい年代が瞬きする前に、新しいことをやりたい。」って息巻いてた。
それって、とっても素敵なことじゃないか。
後、知ってた??
山さんって、ステージの上だと
うわーってカンジだけれども、
電話口の声は、とっても静かで声が小さく、可愛いんだよ。
by green-ball
| 2009-09-03 20:06
| 音楽