2010年 07月 28日
文化の割れ目 〜その63〜 |
最近は映画づいてます。
これはもはや映画コラムかい!?おすぎですっ!
ってか??
で。
入江悠監督、「サイタマノラッパー」をDVDで観た。
2009年、インディペンデントな作品ながら、様々な賞を取りまくっており、
賞賛された作品である。
ずっと気になっていたのだが、つい最近観て、実に感動した。
というか、涙した。
埼玉県と言えば、僕の地元同様?(埼玉県民の皆様すみません)か
どうかは、僕にはよくわからないのですが、なかなか若者文化が発達しない
土地の様で。
そんな埼玉北部を舞台に、不器用にラッパーを目指す青年たちの青春群像。
だれもが青春時代に体験するであろうホロ苦さ、切なさ、情けなさが
ギッシリと暖かくシニカルに詰まってる。
いままでこういう青春モノはロックやバンドを題材にしたものが多かったが、
hip hopに着眼したのが、いい。
程よく田舎臭さの演出がよりリアルである。
やること無し、職無し、甲斐性なし、贅肉ありの主役IKKU(元イジメラレっ子)は
世界的なラッパーになることに夢見ていた。
途方もない夢。
そんな夢。
みてた。
片田舎で燻る行き場のない若者たちの想いを、臆病な恋愛模様を、無為な日々を、
鈍く鋭く、独特のリズム感で入江監督は描いている。
ほとんどが舞台なので活躍する若手俳優たちがスクリーンを時として縦横無尽に、
時としてスローリィーに、リリカルにライムする。
やはり、青春模様は、あまりスマートではなく、
この上なく無様なモノである。
続編として、サイタマノラッパー2として、現在劇場公開。
こちらも必見。
爆笑と感動の渦。
by green-ball
| 2010-07-28 16:08
| 映画