文化の割れ目 その４

本日は、書籍の講釈。

皆さん、皆様、活字、してますか？？

僕の読書タイムは、出っ腹、モトイ.....もっぱら、おやすみタイム３０分前。

近代文学者の切なる思ひ、も一興でございますが、重々しい夢や金縛りにあいそうなので、ここは軽やかなエッセイ集といこう。

今日のご紹介書籍は、東京都という都会の学生街の一角で「現世書房」という古本屋店主、向井透史さん著・「早稲田古本屋日録」です。

友達の松本くんから薦められて読んだ本。


先代から受け継いだ古書店を切り盛りする氏の奮闘記や、お客さんとのふれあい、刹那の高揚、古本にまつわる小話などを、軽やか且つ丹念に紡ぎ上げた、珠玉のエッセイ。

これをぺらぺら捲っているとね、よく眠れそうな気がするんだよね。

決して難しいことや、重苦しいことは、そこにはなくて、なんつーんだろ、
美しく、そんでちょっぴりトホホなほろ苦さが、絶対的にソコにはあって。


......えー、皆さん、TVは好きですか？
......より細かなディテールを申しますと........、
月９ドラマ、好きですか？？

僕はねー、あんまり信じてないんですよ。
（あ、１０１回目のプロポーズは好きでした！）
ああいう、ドラマ ドラマしてるのって。
（まぁ、そーいうのが、ドラマですから！）

僕はね、ああいう壮大なドラマチックな、おあつらえ事がねー、どうも.......。

僕の思うドラマはねー、一見なんの変哲もない、そう、言ってみりゃ僕らの日常の方がね、
ドラマチックだと思うんですよ。圧倒的に。

あんなモンより。

その、僕を含めた、不特定多数の人たちが見落としている、
誰かから見たらどうでもいいこと、
でも、本人にしてみりゃ、どうでもよくない事、そういうものを
向井さんは優しい眼差しで拾い上げてるんです。

入りやすいようにわかりやすいように、「古本」というキーワードを通して。

ああ、そういうの、グッとくるんですよ。


あとは僕も同じ、自分で商売しているから、共感できることもあるから肩入れしちゃうのかも。

いいや、ちゃうちゃう。

きっとみんなに伝わる筈。

......と、思う。



この本の持つ資質を一度身体の中に入れちゃうと、
今まで見えてたモノが、また変わって見えてくるんだぞー。

こういう本こそ、たくさん売れればいいのになー。