2009年 09月 15日
文化の割れ目 〜その50〜 |
KING。
彼を知るものは敬意を含めてこう呼ぶ。
YO-KING。
言わずと知れた真心ブラザーズのフロントマン。
私は彼に救われたのです。
30代男の別れ3部作と銘打たれた真心ブラザーズ活動休止前夜に発表された作品である。
僕はある女性にフラれた。
心底悲しかった。
そんな僕の肩をヨシヨシしてくれて前を向かせてくれた作品が、音楽が
真心ブラザーズだったのだ。
しばらく時間が経って、キモチを落ち着いた頃、
その3部作を更に冷静になって聴いてみた。
この作品の内容はと言えば、哀しく、切ない。
何故ならやっぱり「別れ」をテーマに置いているからだ。
しかしながら、本当に不幸な人がこんなふうな歌を歌えるだろうか。
こんな楽曲を創れるだろうか、と考えてみる。
否、創れる訳が無いのだ。
本当に幸せな人間ではないと、心からこういった曲は歌えないし、
創れないと、僕は感じた。
離れ業である。
KINGはまず、その声だ。
彼がひとたび雄叫びを挙げると、否応無しに体温が上昇。
ボーカリストとしての才能がピカイチである。
豊潤な音楽性も特筆すべき部分である。
当時、ヒップホップにも逸早く着手し、エレファントラブなるグループを率いていた。
なんでも、エレファントカシマシとオリジナル ラブの融合を目指して創ったのだとか。
KINGとは一緒にお酒の席を設けて頂いたり、ラジオにも招いて頂いたりしているが、
彼の攻撃的な音楽性とはウラハラに、実際は大変な常識人であり、大人である。
身のこなしもスマートでオシャレ。
つくづく私も大人になったらこんなふうに成りたいニャーと思う。
そりゃ、奥さんも惚れちゃいます、ということが非常に解る。
健康と幸福を掲げた21世紀型ロックンローラー。
要するに僕は、彼に命を救われたということになる。
by green-ball
| 2009-09-15 16:10
| 音楽